シングルマザーがフリーランスで子育てと仕事を両立するコツと本音

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「子どもとの時間を大切にしたい。でも生活のために働かないと…」

シングルマザーとして子育てをしながら、在宅でフリーランスの働き方を選ぶ人が増えています。

かくいうわたしもその1人。

通勤がない、時間の自由がある、子どもを最優先できる。

そんなメリットの裏には、孤独や不安、そして日々の綱渡りのようなスケジュール管理があります。

この記事では、シングルマザーとしてフリーランスを続けてきたわたしの体験談と、子育てとの両立のために実際に行っている工夫をご紹介します。

同じ境遇でがんばるママたちが「自分にもできるかも」と思えるヒントになれば嬉しいです。

シングルマザー×フリーランスのリアル

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子育てと仕事の両立に悩んだ末「時間に縛られず、自宅でできる働き方」としてフリーランスを選ぶシングルマザーが増えています。

わたし自身もそのひとりです。

まずは、わたしがどういう経緯でシングルマザー×フリーランスという働き方を選んだのか、簡単に振り返ってみたいと思います。

フリーランスという選択をした理由

わたしがフリーランスという働き方を選択したのは、ほかでもない子どもたちとの生活のためでした。

わが家には、発達障害をもつ息子のまめと、妹のナツがいます。

まめの発達障害にうっすら気づき始めたのは、まだまめが生後間もない頃。

いつか何らかの発達検査で引っかかりそうな気がするな…

そんな漠然とした不安を抱えながらまめを育てていくうちに、まめを保育園に預けて働くという選択肢が消えていきました。

まめが発達障害だと診断されるのはずっと後のことなのですが、育てながらまめの発達特性を感じていたわたしは、

3歳まで自宅保育をして、まめでも楽しくのんびり通える幼稚園を探そう

と心に決めたのでした。

そして、自宅にいながらできる仕事を探し始めた…というのが、わたしがフリーランスという選択をした理由です。

はち
はち

この頃はまだシングルマザーではなかったので、フリーランスに転身というよりも「在宅ワークと子育てを両立」という感覚でした

会社員時代と比較したメリット・デメリット

フリーランスという道を選ぶのは簡単な決断ではありませんでした。

自由は手に入るけれど不安定だし、子どもとの時間はとれるけど常に不安がつきまとうのではないか…

完璧主義で努力家な自分にとっては、精神的にしんどいこともありました。

それでも、フリーランスと会社員時代を比較すると、さまざまなメリットとデメリットを感じます。

メリット

フリーランスのメリットは、何といっても自由であること。

時間の融通もききますし、子どもがいつ学校を休んでも一発OKできます。

子どもが学校から帰ってくると出迎えてあげることができ、子どもはおやつを食べたり遊びに行ったり、思い思いの時間を過ごしています。

前置きしますが、わたしは学童反対派ではありません。

しかし、まめが発達障害をもっていて集団生活があまり得意ではないので、学校が終わったらなるべく家でゆっくりさせてあげたいと思っていました。

はち
はち

学年が上がるにつれて学童でも大丈夫なくらい社交性も出てきましたが、低学年の頃は学校だけでクタクタになっていたので…

子どもの自由時間を確保できるという安心感と、自分が通勤しなくて良いという自由。

これが、わたしがフリーランスになって一番感じているメリットです。

実はまめ、小3からミニバスに入部して頑張っているのですが、フリーランスだったからこそシングルマザーでもミニバスに通わせてあげることができていると感じています。

はち
はち

毎日の練習の送迎に、試合の引率…ほかのご家庭は当然のように両親ともに出動だけど、うちはわたししかいない💦
フリーランスという自由な働き方のおかげで、まめにバスケをさせてやることもできました

デメリット

フリーランスになったことで感じているデメリットは、やはり自由を手に入れたぶん保証が不安定であることです。

特に収入や社会保障などの面で、フリーランスは決して手厚くはありません。

しかし、デメリットではあるものの、わたしは自分の性格上そこまで悪い影響はありませんでした。

収入が不安定ではありますが、個人的には「1つ仕事がなくなったらまた1つ営業をかければいい」と思っていますし、シングルマザーなので国からの補助金もあります。

そのため「フリーランスなんかになったらいつか生活ができなくなる…」という不安はありません。

また、社会保障が不安定という点では、自分で投資やiDeCoに挑戦したりして、老後の資金を作る努力をしているため、不思議と前向きな気持ちでいられています。

はち
はち

完璧主義で心配性ではあるんですが、前向きでチャレンジ精神旺盛なところもあるので「よっしゃ!頑張ろう!」という思いのほうが強いのかも。

フリーランスの「不安定さ」は、人によってはカバーしがたい大きなデメリットになると思います。

そのせいで精神的に苦しむのなら、フリーランスでいることが幸せとは思えないかもしれません。

でも、多少不安定でも「仕事がなくなれば探せばいい」と前向きに考えられる人は、フリーランスという働き方が合っている可能性もあるでしょう。

はち
はち

いきなりフリーランスになるのは勇気が要ると思うので、まずは本業をやりながら空き時間に細々と始めてみるのがおすすめです!

日を追うごとに自信がついた

フリーランスという選択をすることや、その生活を続けていくことは簡単ではありません。

しかし「自分で選んだ」という実感があること、そして何年も生活してきていることで、毎日少しずつ自信となって積み重なっていることを感じています。

最初は「フリーランスでちゃんと生活していけるかな」「子どもを養っていけるかな」と思っていました。

でも、実際にそれで何年も生活してきて、その生活が充実していて楽しいので、いつの間にか

わたし、全然できるじゃん!!

と思えるようになりました。

以前心療内科に通っていたとき、先生が言っていました。

心療内科の先生
心療内科の先生

フリーランスで1年できたら、もう1年はどうにかなる。
2年できたら、もう2年はどうにかなる。
それを繰り返せば、もうずっとこれで生きていける!って自信になるよ

1日1日を積み重ねていくことで、確かに小さな自信となって、少しずつ不安が消えていくのを実感しました。

まさか自分がシングルマザーになって、しかも発達障害をもった子どもを含む2人の子どもたちを養っていくことになるとは思っていませんでした。

でも、実際にそうなったらできるものだなと。

自分、よくやっているなと。

そんなふうに思えるようになったことも、フリーランスになってよかったと思う理由の1つです。

シングルマザー×フリーランスの壁

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フリーランスは自由で融通が利く働き方ですが、それでも理想どおりにはいかず、壁を感じることもあります。

子どもの学校行事や習いごとの調整

フリーランスが自由だとはいっても、仕事をすることに変わりはありません。

それでも、子どもの体調不良や学校からの呼び出し、面談、そして習いごとの送迎や引率は、おかまいなしにやってくる。

自由にな働き方ではあるけれど「さすがにこれでは仕事にならない」と頭を抱えることもあります。

なにより、わたしの本業は子どもを養い育てることです。

シングルマザーって、世のご家庭で2人がかりでやっていることを1人でやらないといけないので、当たり前ですが2人分の労働でクタクタなんですよね。

仕事はもちろんして、子どもの毎日の世話もして、習いごとや学校行事も参加して…

はち
はち

リアルに身体が1つでは足りないんです(笑)

それでも、会社勤めをするよりも圧倒的に融通はきくので、わたしにとってはフリーランスのほうが生きやすいと感じています。

時間が足りないときは夜中の作業も

フリーランスのメリットでもありデメリットでもある点ですが、自由業であるがゆえ、日中に時間がとれなかったときには夜中に仕事をすることがあります。

子どもの体調不良や学校行事で日中に仕事ができなかった場合、子どもたちが寝静まった夜にやっと出勤!という日も。

はち
はち

時間の融通がきくのはありがたいのですが、下手すると公私混同したり体調を崩したりすることにもつながるので、気をつけなければ…

フリーランスはサボり癖のある人は向かないといいますが、わたしのように「時間を忘れて働きすぎてしまう」タイプの人は、逆に健康を損なわないよう体調管理をしなければなりません。

発達障害児育児ならではの多忙さも

わが家には子どもが2人いて、1人は発達障害児なので、健常児の子ども以上に忙しい用事や事情があります。

学校や習いごとのほかに、放課後等デイサービスへ送迎したり、発達外来に通院したり…

はち
はち

健常児のナツよりも、発達障害児のまめの用事が圧倒的に多くて、何か1つでもいいから減らしたい!!と心が叫んでいます(笑)

子どもの発達については親がなんとかできることではありませんし、発達障害であるかどうか以外にも、それぞれの子育てに悩みがあると思います。

子どもは1人ひとり違うからこそ、同じシングルマザー×フリーランスという仲間の間でも、さまざまな葛藤がありますよね。

時間が足りない、忙しすぎるという壁はありますが、フリーランスという働き方のおかげで、時間確保に関しては悩みが軽減されているとも感じています。

わたしの体験談|シングル×フリーランスの道のり

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ここでは、わたし自身のフリーランスと子育てのリアルな体験を共有していきたいと思います。

先にお話した通り、わたしがフリーランスという働き方にシフトしたきっかけは、自宅保育をしながら在宅ワークをする生活を始めたことでした。

そして、家で細々と仕事をしながら子育てをすること約5年。

コロナ禍がきっかけで、在宅ワークの幅が広がり、これまでよりも多くのお仕事をいただけるようになりました。

子どもたちも幼稚園に入っていき、1人の時間が増えたことで、

「このまま在宅ワークを軌道に乗せて、扶養から外れたい」

と思うように。

はち
はち

「フリーランス」という言葉が浮かび始めたのは、この頃からでした

そして、さまざまな事情が重なり離婚の話が出ると、わたしのフリーランス化計画は急速に実現に向かうことになります。

子どもたちと生きていくため。

その一心で、フリーランス化に向けて寝る間も惜しんでコツコツ環境を整えてきました。

在宅ワークを通してさまざまなクライアントさんと関わっていくうちに、自然と仕事をもらえるきっかけを掴めたり、仕事の幅が広がったりしました。

はち
はち

今振り返るといばらの道ではあったと思います。
でも、フリーランスになるためにできる限りの時間や労力を費やしてきました

両立のために工夫している5つのこと

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フリーランスと子育ての両立はうまくいかない日もありますが、続けるためのコツは少しずつ見えてきました。

発達障害児を含む2児を育てるシングルマザーのフリーランス生活において、仕事と子育てを両立させるために工夫している5つのポイントをご紹介します。

仕事時間を細切れで確保すること

仕事と子育ての両立であり、むしろ本業は子育てなので、仕事のために長時間を確保するのはハードルが高いです。

そのため、たとえば一気に3時間ではなく「朝1時間・昼30分・夜1時間・子どもが寝た後30分」など、生活に合わせたスケジュールを組むようにしています。

わが家の場合、曜日によってバタつき具合が違うので、

  • 〇曜日は習いごとが2つあるからこの時間は仕事を入れない
  • そのかわり△曜日は時間があるから□□の仕事を多めに片付ける日にする
  • 習いごとの待ち時間は必ず帰宅して1つでも仕事を片付ける

というふうに、曜日や日によって綿密に予定を組み、なるべくその通りに動けるように工夫しています。

もちろん心のゆとりは大切なので、多少スケジュールが崩れても「今日できなかったから明日やろう」と思える柔軟性も持ちながら。

はち
はち

それができるのも、縛りのないフリーランスという仕事ならではのメリットだと感じています

フリーランスの仕事内容も工夫するとよいと思います。

わたしが請け負っている仕事は数分~数時間単位で終わるものが多く、一気に何時間も要することが少ないものを選んでいます。

子ども優先の日と仕事優先の日を作る

フリーランスと子育ての両立は、毎日完璧にするのは不可能なので、どちらかに偏る日を設けるようにしています。

「今日は子ども最優先」「今日は仕事に集中する」というふうに日で分けても良いですが、個人的には時間で分ける方が好きです。

はち
はち

「子ども優先の日」が多くなると、その分のしわ寄せが翌日に持ち越されて苦しむのは自分なので(笑)

休みの日など子どもたちと過ごす日は「日中は子どもたちとお出かけして、夕方からは仕事をさせてもらおう」とか「午前中に仕事を片付けて、午後からは遊びに連れていこう」というような感じです。

幼児期だと、1日単位で子どもとの時間を確保しなければいけないことがあると思います。

わが家はもう小学生なので、それぞれ友達と遊んだり習いごとに行ってくれたりすることも、わたしとしては助かっています。

単価が高い案件・継続案件を選ぶ

フリーランスと子育ての両立は時間が限られているので、効率よく仕事を進めることが大切。

仕事の進め方だけでなく、仕事自体の単価や条件にも気を付けて選ぶようにしています。

単価が安すぎる仕事は避け、信頼関係のあるクライアントとの継続案件を優先しています。

はち
はち

フリーランス初期は初心者向けの案件が多く、単価も安め。
本業をしながら少しずつ始めることで、収入を落とさずに単価アップを目指せます!
いきなりフリーランスに転身するよりリスクが少ないですよ◎

支援制度やサービスを活用する

フリーランスと子育てを両立するには、自分だけの力ではなく支援制度やサービスを活用することも重要な要素です。

周辺の支援制度であれば、たとえばファミサポや学童、一時預かりなどを活用して、仕事の時間を確保することで、毎日の捗り具合が違ってくるでしょう。

はち
はち

自宅で仕事をしていたりフリーランスだったりすると、学童や預かり保育を躊躇する人も多いと思いますが、やっぱり仕事環境って大事ですからね…!

子育てママ
子育てママ

家で仕事しているから子どもがいても大丈夫!とは言えないですよね。
子どもが在宅時と不在時では、終わらせられる仕事の量が違う!

また、金銭面でも児童扶養手当やひとり親の助成金などをおおいに活用し、頼れるものには頼る姿勢が基本です。

わが家ではひとり親支援制度の一種で、医療費がかからない状態です。

そのため、子どもが体調不良になっても気軽に病院に行けるし、薬も無料でもらえるので、健康面でも本当にありがたいんです。

フリーランスと子育てを両立していて、さらにシングルマザーである場合、使える制度は遠慮なく使っていきましょう!

はち
はち

違法なことをしているわけではないのだから、気に病まずどんどん活用しよう!

完璧主義をやめる

フリーランスと子育てを両立するには、毎日何もかも完ぺきにするのは不可能。

もしできたとしても、それはあなたの健康や精神を削ってできあがったものでしょう。

フリーランスと子育てを両立し、さらにシングルマザーということは、子どもたちを守れるのはママだけですよね。

ママの身体的・精神的な健康が資本なので、無理は禁物です。

仕事も子育ても家事も完璧にするという思いを捨て去って「今日も1日よく頑張った」と思うようにしましょう。

はち
はち

よく考えてみて。フリーランスをしながらたった1人で子どもを育てているあなた、それだけで1億点満点なんだよ…(自分を含む)

フリーランスママに向き不向きはある?

フリーランスと子育てを両立し、シングルマザーをするというのは、簡単なことではありません。

フリーランスは自由度が高い反面、自分次第な面が大きい働き方のため、向き不向きが大きく分かれると思います。

人によっては企業に勤めたり、パートに出たりするほうが向いていることもありますから、ご自身の性格や生活スタイルと相談してみてください。

計画性と柔軟性を兼ね備えた人に向いている

フリーランスは自由であり、不安定です。

そのため、自由度を自分で調整できる「計画性」と、不安定な状況でも臨機応変に動ける「柔軟性」の両方を兼ね備えた人に、向いているといえます。

予定外のことが起きても立て直せる柔軟さと、月単位でのスケジュール管理ができる計画性の両方があれば、フリーランスとして安定した日々を送れるでしょう。

1人でも平気な人に向いている

フリーランスは、職種にもよりますが基本的に1人で仕事をすることが多いと思います。

「誰かと話したい」「孤独がつらい」と感じる人は、長く続かないかもしれません。

1人で仕事をすることにストレスを感じない人のほうが、長く続けやすいでしょう。

はち
はち

MBTIでいうと【I】内向型と診断された人は、結構向くみたいですよ◎

自分で「やってみたい」と思える人に向いている

もしあなたがフリーランスに魅力を感じている理由が「時間が自由だから」「誰とも話さなくていいから」というだけだとしたら…

フリーランスに向いているかどうかは怪しいかもしれません。

それだけでなく「この働き方が合っている」「やってみたいことがある」と感じられるかどうかが、フリーランスを続けるモチベーションに大きく影響するでしょう。

フリーランスは自由である一方、決して楽な働き方ではありません。

楽をしたいからフリーランス転身を考えている人は、実際にやってみて現実を見ることになるでしょう。

しかし、意欲的な思いを持ってフリーランスになれば、モチベーションを維持しながら楽しむことができると思います。

まとめ|自分らしく働くことは、子どもにとってもプラスになる

シングルマザーがフリーランスで働くことは、決して楽ではありません。

でも、工夫と覚悟があれば、育児と両立しながら自分の働き方を築けることが分かりました。

「ママががんばってる背中」は、きっと子どもの心にも残るはず!

自分らしく生きる選択を、どうか誇りに思ってくださいね。

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