この記事では、放デイで見てもらえる勉強についてご紹介します。
放デイを検討する際、勉強をどこまで見てもらえるのか、学校の宿題までやってくれるのかなど、疑問を抱くことがありませんか?
発達障害があると、学習面の遅れやつまずきが将来に影響しないか、不安になったりもしますよね。
放デイは学習塾とは違い、単に勉強を教える場所ではありません。
この記事では、放デイで勉強をどのくらい見てもらえるのか、実際にどのような支援が行われているのかを解説します。
わが家の発達障害児・まめは、放デイで実際に勉強を見ていただいているので、経験談やリサーチ内容もまじえてご紹介していきます。
放デイに何を期待し、どう活用すれば子どもの成長につながるのかを、整理していきましょう!

放デイでの「勉強」とは?

放デイで行われる「勉強」は、学校の授業をそのまま補習するものとは違います。
学力向上のみを目的とするのではなく、子どもが生活していくうえで必要な力を育てる一環として、位置づけられているのが特徴です。
学校と放デイの「勉強」の違い
学校では、学年ごとに決められたカリキュラムに沿って授業が進みます。
一方、放デイでは一人ひとりの理解度や、特性に合わせた関わりが重視されます。
教科書通りに進めることよりも、つまずいている部分を一緒に確認したり、分かるところから成功体験を積ませたりしてもらえますよ。

そのため同じ「勉強」であっても、進め方や目的がかなり違うのだとわかりました。
特に、わが家では小3くらいから学校の授業についていくのが難しくなり、放デイの通所を決意。
学校のクラスでおこなわれるペースが、まめにとっては早すぎて理解できず、学校では退屈な思いをしていました。
そのため、学校の学習をそのまま放デイでフォローする形だと、まめにとっては「学校の勉強の延長」になってしまい、余計に苦痛なのではないかと思っていたんです。
しかし、実際に放デイに通ってみると、学校における勉強の考え方とは違っていたことで、まめは放デイでの学習を楽しめているようです。

学力よりも基礎を育てる
放デイでの勉強は、単に学力を上げるためのものではないようです。
わたし自身、息子まめの学習支援のためにさまざまな放デイを体験したり、室長の先生と面談をしたりしました。
その中で、放デイが「学習フォローをして子どもの学力を上げる」「先取り学習をする」といったものではなく、より基礎的な部分に着目してくれることを知りました。
読み書きや計算そのものよりも、集中する力や指示を聞いて行動する力、分からないときに助けを求める力など、学習の土台となる部分を育てることも重視しているそうです。

見学した放デイのほとんどが、単なる学習支援ではなかったのが印象的でした!
これらの力が安定することで、結果的に学校での学習にも取り組みやすくなるということなんですね。
無理せずその子のペースで学習できる
放デイでは、子どもが疲れ切ってしまうような勉強のさせ方は基本的に行いません。
放デイは「放課後等デイサービス」という名前でもあるように、放課後の時間に支援活動を行うことも多いですよね。
そのため、1日学校で過ごしたあと、疲れている状態で放デイに行くことになります。
放デイでは、そんな子どもたちの心身の負担を考慮しながら、無理のない範囲で学習に触れさせてくれます。
こういった配慮が、発達障害や知的障害をもつ子どもが勉強に抱く苦手意識を、少し緩めてくれているように感じています。
放デイで行われる勉強の内容は?

放デイでの勉強内容は、事業所によって差があります。
おおまかに共通しているのは、1人ひとりに必要な学びを重視している点です。
ここからは、実際にまめが通っている放デイの内容を交えながら、一般的な放デイでよくみられる学習支援について説明します。
学校の宿題サポート
多くの放デイでは、学校の宿題を一緒に行う時間が設けられています。
放課後に放デイを利用する際には、一緒に宿題を持っていくことで、できるところまでサポートしてもらうことができますよ。
しかし、中には学校の宿題をするどころか理解ができていないケース、学校の宿題よりもやるべき学習があるケースもあります。

まめがそのパターンでした。
そのため、わかる範囲でだけ宿題をフォローしてもらって、あとはまめに合った単元を放デイで選定してもらうことにしました
まめが放デイに通い始めたときは、まだ通常学級にいて、勉強についていくのが難しいと感じていた頃。
ここから1年ほどかけて、支援学級への転籍を進めていたので、通常学級の先生には次のことを共有しました。
- 学校の宿題は基本的にやらず、放デイで本人のレベルにあった学習をする
- 支援学級への転籍が確定するまでは通常学級にいるが、本人がつらければ別のプリントなどをさせる
- 学校の勉強についていけないことで焦る気持ちを持たず、支援学級に移ってマイペースに続けることを目標とする
個別課題による基礎学習
放デイでは宿題サポートだけでなく、その子の理解度に合わせたプリントや教材を使った「個別課題」が行われることもあります。
たとえば、読み書きが苦手な子には文字に親しむ活動を、計算が苦手な子には具体的にモノを使って数の理解を促すなど、内容はさまざま。
学年に縛られず、必要な段階から取り組める点が特徴でした。
多くの放デイには、数に慣れ親しむための知育ブロックや、国語や歴史を学べるパズルやカードゲームなどがありました。

ブロックやカードは遊ぶためだけじゃなくて、個別の勉強の中で使うこともあるよ

学習の中でブロックなどを使ってもらえると、子どもは遊び感覚で学べて助かります!
学校では、なかなか個々の能力に合わせてブロックやカードを使って個別指導はできません。
まめの通っている放デイには、生徒3~4人に対し先生は1~2人常駐しています。
そのため、良いバランスで自学習と個別学習を取り入れることができるんですね。
遊びとのバランス
勉強を見てくれるタイプの放デイでも、勉強だけをするわけではありません。
放デイに通う頻度や時間にもよりますが、勉強時間と休憩時間、遊び時間などがスケジュール化されていることが多いようです。
まめが通っている放デイでは、1時間~1時間半は勉強を見てくれる時間で、残り30分~1時間くらいは自由時間なのだそうです!

自由時間って何ができるんだろ~?

教室にあるボードゲームで遊べたり、パソコンが空いてればマイクラができたりするよ~!
知育・教育的な要素のあるおもちゃやゲームをたくさん置いていてくれて、勉強を頑張ると遊ばせてくれるのだそうですよ。

最近は、マイクラ目的で放デイに行ってるよね…笑
放デイで勉強するメリットと限界

放デイで勉強を行うことには、多くのメリットがあると感じます。
しかし実際に子どもを通わせていると、それと同時に「限界」についても理解しておく必要があると思うことも。
期待しすぎないことが、満足度を高めるポイントになると感じています。
勉強へのハードルが下がる
家庭や学校で勉強に抵抗を示す子どもでも、放デイでは比較的落ち着いて取り組めることがあります。
学校は30~40人くらいのクラスで勉強をしますが、放デイでは少人数での関わりや落ち着いた雰囲気を作ってくれるため、子どものメンタルも安定しやすいようです。
気持ちが落ち着いたり、リラックスして勉強に取り組めることで、心理的ハードルが下がりやすくなるでしょう。
わが家のまめも、勉強に抵抗感を感じていたはずなのに、放デイの日はノリノリで出かけていきます。
本人いわく、
と話していました。
まめは性格こそ温厚なのですが、アクティブでお出かけが大好きなので、送迎車(ワンボックスカー)で放デイまで行くのが、軽いドライブ感覚で好きなのだそうです。
わが家は車を所有していないため、まめが車に乗れるのは放デイの送迎くらいしかありません。
はからずしも、送迎がまめにとってちょっとした気分転換になっているようです。

また、放デイでは個人の学力に合わせた学習を、個別で行ってくれます。
一斉に授業をするかたちだと学校と変わらず、まめにとっては苦痛になりがちなのですが、完全に個々でやることが違うため、マイペースに学べるのが良いそうです。
また、与えられた課題が終われば放デイのパソコンを借りて、マイクラで遊ぶことができるので、それもまめにとって楽しみの1つ。
学校とはまったく違う環境で、しんどい思いをせずに学び続けられる環境が、放デイのメリットであると感じます。

とてもまめに合っていると思うので、もっと曜日を増やしたいのですが、平日の日中は学校と習いごとでなかなか行けず…
正直に言うと、学校を休んででも放デイに行かせたい!(それはダメw)
専門的視点で関わってもらえる
放デイには、発達特性への理解を持つスタッフが配置されています。
そのため「なぜここでつまずくのか」「どう伝えれば理解しやすいか」といった視点で、勉強をサポートしてもらえる点は大きなメリットです。
さらに、単なる学力不足として扱われないため、そういった対応が子どもの自信につながっています。

正直に言うと、学校ではここまで配慮してもらえません。
合理的配慮をお願いすることはできても、学校ではつらい思いをすることが結果的に多かったように思います。
わたしが感じたその理由は、以下のとおりです。
- 学校の先生は発達に関する知見が少ない
- クラスの人数が多すぎて先生に負担がかかる
まず、幼稚園や小学校に入ってみて初めて分かったことが、幼稚園や学校の先生というのは思ったより、発達に関する知見がないということです。
これはわたしが盛大に勘違いしていたことなのですが、幼稚園や学校の先生はいろいろな発達特性を持った子を見てきており、ある程度は対応のしかたを知っていると思っていたんです。
でも、これがですね、ほとんど知らない方が多かったんですよ。
先生は教育のプロではあっても、そこに発達特性や知的特性が絡むと、急に的外れな対応をされることもあるんです。
わが家のまめもいろんなことがありましたが、中でも驚いたのは、担任の先生と校長先生にこのような言葉をかけられたことでした。
まめ君は学校に来ている意味がありません。
授業中も集中できず、机に突っ伏してしまい、なにも努力をしていません。
本人は学校にいて楽をしていると思いますが、こちらは困っています。
発達障害・知的障害のあるまめが授業についていけないことを、これほどまでにストレートに「なにも努力をしていない」「本人は楽をしている」と言われ、正直驚いてしまったんです。
さすがに凹み、小児科の先生に報告すると

まめ君が努力をしてないわけないでしょう。楽をしているわけないでしょう。
やろうとしてもできないのが苦しいから、机に突っ伏しているんですよ。
と言ってくださいました。
自分の子を正当化してほしいのではありません。
障害があることを「怠惰だ」と言ってほしくないだけです。
そんな経験をしたわたしとまめだからこそ、放デイで専門的な視点を持って勉強を見ていただけることが、とても励みになっています。
放デイでは、もちろんそのように理不尽な対応をされることもなく、個別に学習を見てもらえるので、まめも遅れている学校のドリルを少しずつ進めることができ、よろこんでいます。
学力向上にそこまで期待はできない
一方で、放デイは学習塾ではないということを、念頭に置いておくべきだとも思います。
そのため、放デイに行ったからといって成績を大きく伸ばすというのは、難しいかもしれません。
学力の飛躍的向上を主目的にしてしまうと、せっかく放デイで子どもが成長しても、親御さんにとって「期待はずれ」や「思ってたのと違う」という結果になってしまうこともあるでしょう。
放デイにも時間や人員の制約があり、教科ごとの専門的指導には、限界があります。
学力の向上を強く求める場合は、放デイだけでなく、ほかの支援との併用を検討する必要があるでしょう。
わが家では現時点で、学力をそこまで向上させたいという思いはありません。
いまはまだ、まめにとって学習というもの自体がポジティブになるよう、やり方を試行錯誤している段階。
あくまで楽しみながら、自分に自信をつけながら、一歩一歩成長できればいいと思っています。
家庭・学校・放デイで役割分担をしよう

子どもの学習を支えるには、家庭、学校、放デイそれぞれの役割を整理することが大事だと感じます。
それぞれが無理をしない程度に連携することで、負担を減らすことができたり、子どもの生活にもメリハリが生まれます。

どこかでドカンと頑張る!というやり方より、わが家のまめには合っていました
家庭:安心と習慣づくり
あくまでわが家のやり方ではありますが、家庭ではなるべく学習から離れ、好きなことができる環境を維持しています。
じつは以前まで、家庭学習用にドリルを買って、放課後や空き時間に2~3ページほどやってもらっていたんです。
学校の学習についていけず、学校のドリルを家で進めることが難しかったので、まめに合ったレベルのものを自宅で用意していました。

学校からも、家庭で学習を進めるように言われていたので、学校の学習が進まないぶん家でやろうと思っていて…
しかし、発達外来の先生から「それはやらせすぎ」「まめ君の負担になっている」と指摘されてしまいました。
その先生によると、こういうことでした。
- まめ君は学校の授業についていくのが難しい
- 授業中先生の言っていることがわからず、しんどい時間を過ごしている
- そんなまめ君の様子を見て先生は「何も頑張っていない」と評価する
- まめ君はさらに肩身が狭くなる
- 家に帰っても勉強させられる

たしかに学校の先生からは「まめ君は授業中机に伏せてしまっていて、全然授業に参加していない」と指摘されたことがありました
上記のようにリスト化すると、わたしが家庭でまめに学習をさせることで、まめの心身に負担をかけてしまっていたことがわかります。

まず、学校が言う「まめ君が学校で何もしないから家で学習させなさい」という意見を鵜呑みにしてはいけない
というところから、家庭学習に対するわたしの意識が変わってきました。
学校の授業についていけないから家庭学習を徹底するのではなく、学校でしんどい思いをしながらも耐え抜いて帰ってきたという、彼の1日を認める時間にしようと思ったのです。
そのタイミングで、まめの趣味が読書になったので「これもこれで良い機会だ」と思い、帰宅後は思う存分本を読んでもらうことにしました。

もちろん、可能であるならば家庭学習ができるのは良いことでしょう。
しかし、わが家のように子どもに対し負担をかけてしまう場合は、家庭学習をストップするのも手だと思います。

でも、それでどんどん学校の授業についていけなくなると考えると、家庭学習をやめるのは勇気がいるよね

わが家ではそういう懸念もふまえて、放デイを利用したり支援学級への転籍を決めたりしました
家庭学習をやめるだけで学校の授業についていけないようであれば、そもそもの学力に心配がある可能性があります。
家庭学習を徹底するよりも、学校や放デイでの取り組みと調整したり、必要に応じて通級や支援学級を利用したりしてみてくださいね。
学校:総合的な学びの場
学校は、学年ごとの学習内容を体系的に学ぶ場です。
また、家庭や放デイでは補いきれない、集団活動やグループワークなど、人とのかかわりを通した活動も経験できます。

体育や音楽は、みんなで力を合わせてする活動だから学校でしかできないよね!
学校の授業で理解しきれない部分があれば、放デイで個別指導をしてもらうことができます。
そのため、学校で習っている範囲を放デイに共有したり、放デイで学んだことを学校に共有したりすることで、支援の方向性が一致しやすくなるでしょう。
もし家庭学習も含めることができれば、それも共有内容に入れて、3箇所での学習を一元管理できるとよいですね。
放デイ:補助とフォロー
放デイは、家庭と学校をつなぐ存在として機能します。
学習面だけでなく、生活面や情緒面を含めて子どもを支えることで、結果的に勉強にもよい影響を与えるでしょう。
家庭ほど自由に過ごせるわけではなく、学校ほどやることが盛りだくさんではない、ちょうどいい居心地のよさを感じられるのがベストです。

まめが通っている放デイは勉強に特化しているので、学習のボリュームは特に気をつけて選びました
家庭・学校・放デイの3つがそれぞれの役割を理解することで、子どもの心身の安定が保たれるでしょう。
放デイでの勉強をさらに活かすために

せっかく放デイで勉強を支援してもらえるのなら、その効果をさらに高めたいですよね。
放デイでの学習をより効果的なものにするには、保護者のかかわり方も重要です。
放デイは専門的に勉強を見てくれるため、つい丸投げしてしまいがちですが、以下のことに気をつけて、子どもの様子を見守っていきましょう。
目的を明確にする
放デイでの勉強効果を高めるには、まず何のために放デイに行っているのか、目的を明確にすることがマストです。
しかし、この点は放デイ側が「個別支援計画」という計画書を作成してくれるので、保護者の意向や希望を加筆しながら決めていきましょう。

とくに親御さんが計画書を作成する必要はなく、放デイから渡される書類に記入する流れになります!
放デイに行く目的としては、たとえば「毎日の宿題を終わらせたい」「勉強に慣れてほしい」など、求める役割を明確にして洗い出していきましょう。
それらを実際に通う放デイ事業所と共有することで、支援の方向性が定まりやすくなります。
期待と現実のズレを減らすことが、満足度の向上につながりますね。
家での様子を共有する
放デイは専門的な視点から勉強を見てもらえる場所ですが、やはり子どものことをいちばん知っているのは親御さん。
家庭での困りごとやちょっとした変化を伝えることで、放デイ側も対応を調整しやすくなります。
逆に、放デイでの様子を家庭にフィードバックしてもらうことで、一貫した関わりができるようになるでしょう。

家庭⇔学校の共有も大事だけど、放デイとの共有もマスト!!
まめの通っている放デイは、まめ自身は満足しているのですが、面談が少なくて内情がまったくわからない点が気になるところなんです。
しかし今年から室長が変わり、新しい室長からのお知らせに「順次保護者との面談をおこなう」と書かれていたので、楽しみに待っているところです。
勉強以外にも目を向ける
放デイで得られる成長は、勉強だけではありません。
同じく発達障害や知的障害をもつお友達とのかかわり方や、自己表現の変化など、学習以外の面にも目を向けることが重要。
先にご紹介した、放デイで作成される「個別支援計画」には、コミュニケーションや自己表現に関する成長への期待も記載します。
勉強に特化する放デイだとしても、コミュニケーションや対人関係における支援を受け、その成長が記録されていくのですね。

勉強だけでなく、放デイでの過ごし方にどのような変化があったのか知ることで、子どもの努力や成長をより実感しやすくなるでしょう。
その積み重ねが、長期的な学びにつながっていきます。
まとめ
放デイにおける勉強は、学力向上そのものよりも、学ぶための土台づくりを目的とした支援です。
宿題のサポートや個別課題、遊びを通した学びを通して、子どもが安心して学習に向き合える環境が整えられています。
家庭や学校と役割を分担しながら、放デイを活用してみましょう。
無理なく子どもの成長を支えることができたり、勉強だけにとらわれず、子ども全体の成長を見る視点を持つことができるかもしれません。











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