この記事では、発達障害児を育てるにあたりよくある疑問をまとめてご紹介しています。
わたし自身、第1子が発達障害(のちに知的障害も発覚)を持っており、わからないことだらけの毎日でした。
現在は小学校高学年になり、対処法や対応にも慣れてはきたものの、思春期に差し掛かっているので新しい課題は生まれ続けています。

- 発達障害児育児でよくある20のギモン
- 発達障害かもと思ったらまず何をすればいい?
- 発達障害の診断は何科に行けばいい?
- 発達障害の診断は受けなくてもいいの?
- グレーゾーンと言われたけど一体何?
- 療育って何歳から始めたらいいの?
- 早期療育はメリットがあるの?
- 療育は何を基準に選べばいいの?
- 家でできる療育トレーニングはある?
- 通常学級と支援学級どちらに行くべき?
- 発達障害は学校の先生にも伝えるべき?
- 発達障害で勉強についていけない場合は?
- 発達障害児はいじめられない?
- かんしゃくやパニックにどう対応すればいい?
- 日常生活で限界を感じたらどうすればいい?
- 睡眠や食事のリズムを整えるコツは?
- 発達障害児のきょうだいへのフォロー方法は?
- 夫・妻が発達障害を理解してくれない場合は?
- 両親や親戚にはどう説明したらいい?
- 親が限界を迎えたときどこに頼ればいい?
- 安定した将来のために今からできることは?
- まとめ
発達障害児育児でよくある20のギモン

発達障害児の育児をするにあたっては、たくさんの疑問が生まれますよね。
発達障害を疑い始めたご家庭や、まだ診断されて間もないご家庭では「何がわからないかもわからない」「一体何から始めればいいの?」というところでつまずいてしまっているかもしれません。
この記事では、発達障害児育児をするにあたってよく寄せられる疑問やお悩みを、20個に厳選しました。
そして、それぞれにくわしく回答を載せています。
疑問やお悩みに合わせて、おすすめの相談先や参考になる記事なども掲載していますので、ぜひこの記事をブックマークして、いつでも読めるようにしておいてくださいね!
発達障害かもと思ったらまず何をすればいい?
「もしかして発達障害?」と感じたら、まずは記録することから始めましょう。
発達障害を疑い始めたということは、なにか気になる行動があったということですよね。
その行動(こだわりが強い、言葉が遅い、集団になじめないなど)がいつ、どんな場面で起きるかをメモしておくと、後の相談で役立ちます。

そして、相談には気軽に行ってみることをおすすめします。
この段階ではそこまで深刻に考えず「わからないことを質問しに行く」ような感じで行ってみましょう。
相談だけであれば、相談先も子どもの遊ぶスペースを用意していてくれたり、明るく気さくな雰囲気で話を聞いてくれるところが多かったですよ。
相談窓口としては、以下を参考にしてみてください。
- かかりつけの小児科医
- 市区町村の子育て支援センター
- 発達障害者支援センター
「まず誰かに話を聞いてもらいたい」「わからないことが多いので質問したい」という段階であれば、支援センターへの相談が最初の一歩として適しているでしょう。
「診断が必要かも」と感じるなら、小児科や児童精神科への受診を検討しましょう。
「気のせいかも」と思いたい気持ちはよくわかります。
本当に気のせいかもしれませんし、心配性な人はあれこれ気にしすぎてしまうかもしれません。
しかし、様子見を続けることで支援の機会を逃してしまうこともあるため、気になったら早めに動くことが大切ですよ。

良くも悪くも、常に子どもを見ているママさんの勘は侮れません
発達障害の診断は何科に行けばいい?
発達障害の診断ができる医療機関は、主に小児科(発達外来)・児童精神科・小児神経科です。
大人の場合は精神科や心療内科でも対応しています。

もし診断されれば通院することになると思うので、なるべく通いやすい病院があると良いでしょう!
診断までの流れは、以下のようなかたちになります。
- かかりつけ小児科に相談
- 専門医への紹介
- 問診・発達検査(WISC、K-ABCなど)
- 診断
初診まで数ヶ月待ちになることもよくありますので、早めに予約を入れることをおすすめします。

わが家は初診まで3ヶ月待ちでした…!
その先の療育になると、さらにキャンセル待ちなどで長くなる可能性もあります。
早め早めに動くことが、未来の自分たちを救うことになりますよ
住んでいる地域の「発達障害者支援センター」に問い合わせると、近くの対応医療機関を紹介してもらえます。
発達障害者支援センターがわからない場合は、市役所や区役所に行けば該当窓口に案内してくれるので、一度市役所に行くのが手っ取り早いでしょう。
また、かかりつけ医に「発達の相談をしたい」と率直に伝えることも、スムーズな受診につながります。
発達障害の診断は受けなくてもいいの?
子どもが発達障害かもしれないと思っても、実際に診断されることに抵抗を感じることもあるでしょう。
結論からいうと、発達障害の診断を受けるかどうかは保護者が決めることです。
幼稚園や学校などからそのような提案をされることはあっても、強制されることはありません。
参考:LITALICO発達ナビ
極端な話、発達障害だと診断されれば、発達障害にはなりますよね。
診断されなくても「グレーゾーン」「様子見」といわれることもありますが、いずれ特性が顕著化してきたときに、診断される可能性もあります。
\ 発達障害の悪化についてはこちら /
それをふまえ、発達障害の診断を受けるメリットとデメリットについて見てみましょう。
結論から言うと、発達障害の診断を受けることはメリットのほうが大きいでしょう。
- 子どもの特性を客観的に把握できる
- 適切な支援や療育につながりやすい
- 学校での配慮を受けやすい
- 福祉サービスや手当を申請できる
- 子どもへのかかわり方を学びやすい
いちばん大きなメリットは、親御さんがお子さんの特性を知り、診断内容に基づいてその発達障害についての情報を得られること。
これは、家庭でのかかわり方や効果的な声かけ、生活リズムの作りかた、進学などを考えるにあたって、強力なヒントになります。
発達障害があって学業や生活に制限があると、福祉サービスを使えたり手当が出たりすることもあるので、活用できる支援も増えますよ。

一方、デメリットとしては「発達障害というレッテルを貼られること」が挙げられるでしょう。
また、「子ども自身が診断名を知ったときにショックを受けるのではないか」と、懸念する親御さんもいます。

それでもわたしは、親御さんが気になるならば、相談や受診をしてみることのほうがメリットは大きいと思います
わが家のまめは発達障害と知的障害を持っていますが、主に学習面での課題が多く、ふだんの生活に大きな支障はありません。
ご迷惑はおかけしているものの、学校にも1人で通学できますし、ミニバスにも入部して毎日活動しています。
何なら、小学校1年生のときから1人で買い物ができるほど、自立心の高い子でした。
(あと結びこんにゃくを作るのがメチャメチャ早いです)

それでも、発達障害の診断を受けてよかったと思っています。
理由は上記「メリット」に挙げたものと重複しますが、わたしがまめに対してすべき対応や関わり方が、見えやすくなったからです。
最初はわたしも、まめの発達を心配する中で「考えすぎでありますように」と思ったことがあります。
できれば、自分の子が発達障害だと診断されませんように。
そう願わなかったといえば、嘘になります。
もし診断を受けていなかったら、わたしはいつまでも「うちの子は発達障害ではない。普通だ」と信じ続け、まめに相当な無理をさせていたと思うのです。
勉強ができなければ厳しくし、塾に通わせ、宿題は無理にでもさせ…
でも、今のまめを見ていると、そんなことをしたら壊れてしまっていたでしょう。

実際、宿題をやらないとみんなの前で恥ずかしい思いをする…と無理に取り組もうとして、嘔吐してしまったこともありました
先生は宿題を忘れて怒ることはありませんでしたが、クラスメイトに宿題を忘れたと知られることで、嘲笑されるのが苦痛だったようです。
そんなまめを「発達障害ということにはしたくない」とわたしが意地を張っていたら…と思うと、思い切って相談し、適切な支援につながることができた今が、とても幸せなのだと思うのです。
とはいえ、いろんな考えがあります。
診断の有無にかかわらず、子どもの困りごとに寄り添うことが本質ですから、診断を受けるかどうかは、小児科や保健師さんなどのプロと一緒に決めると良いでしょう。
グレーゾーンと言われたけど一体何?
「グレーゾーン」とは、発達障害の傾向はあるものの、診断基準を満たさない状態を指します。
診断がつかないため、正確には発達障害と呼べません。
グレーゾーンと言われると、ホッとする親御さんが多いのではないでしょうか。
「発達障害と診断されなかった」「まだ希望はある!」と思うのも自然でしょう。

しかし、グレーゾーンというのはある意味、もっとも大変な状態でもあるんです。
理由は、困りごとがあるのに診断がついていないことで、支援の幅が狭まるから。
診断がついていれば、療育や放課後等デイサービスなどの福祉サービスを利用しやすくなりますが、グレーゾーンだとやや難しくなります。

支援が受けられないことはないんですが、やっぱり診断がある・ないでは受け入れのハードルが違います
たとえば、学校での「合理的配慮」は、診断がなくても保護者からの申し出で受けられるケースがあります。
また、市区町村によっては「要支援」という認定があれば、療育を利用できる場合も。
ただし、自治体によって対応に差があるため、地域の発達障害者支援センターや子育て支援課に直接確認しましょう。
診断があったほうが有利にはなりますが「使えるサポートを探す」姿勢で動くことがポイントです。
療育って何歳から始めたらいいの?
一般的に、療育は早ければ早いほど効果が高いと言われています。
脳の神経回路が柔軟な幼児期(特に6歳以前)に適切な支援を行うことで、言語・社会性・行動面の発達を促しやすいそうです。
参考:LIFE DESIGN
療育は、0~6歳の就学前から始めることが多く、中でも3~4歳ごろに開始するケースが多くあります。
しかし、就学後に始めるのが遅いというわけではありません。
むしろ、小学生になって学習面の遅れや新たな友達トラブルに気付くこともあるでしょうから、そのタイミングで通い始めるのも選択肢の1つですよ。
療育を始める年齢よりも、その子に今どんな支援が必要なのかを見極めましょう。
早期療育はメリットがあるの?
早期療育には、多くの研究や臨床経験からさまざまな効果が認められています。
子どもへのメリットとしては、言語・認知・社会性の発達が促進されやすかったり、コミュニケーション能力や日常生活スキルの向上が見込めることも。
行動上の課題が軽減されるケースも多く聞かれ、就学後の生活に対する不安感を払拭することにもつながるでしょう。

小学校に入ってから学習面での心配が減ったり、将来的な自立度が高まったりする可能性を考えると、早期療育にはメリットが数多くあります。
また、家族にとっても子どもの特性を早期に理解でき、子どもへの最適なかかわり方を見つけるヒントにもなりますね。
早期療育は、脳の発達が柔軟な時期に適切なサポートを行うという点で、多くの子どもに有益とされています。
まずはかかりつけ医や発達支援センターに相談し、お子さんに合った療育のかたちを探してみましょう。
療育は何を基準に選べばいいの?
療育施設を選ぶ際に確認したいポイントは、主に以下の点です。
- 支援の専門性
- 支援の方針
- 立地と送迎の有無
- 保護者との連携スタイル
1箇所にに絞らず、複数の療育を見学・体験してみて、子どもの様子を見ながら判断しましょう。
家でできる療育トレーニングはある?
療育トレーニングの中には、家庭で取り入れられるものもあります。
日常のルーティンの中に自然に組み込めるものを選んで、無理なく続けてみてください。
- イラストや写真で示したスケジュール表を作る
- 良い行動のすぐ後にわかりやすくほめる
- 絵本の読み聞かせやごっこ遊びをする
- 砂や粘土、水遊びなど感覚遊びをする
- 一貫した声かけのルールを家族間で統一する
療育の先生に「家でもできることはありますか?」と聞いてみることで、さらにバリエーションを増やせるでしょう。
通常学級と支援学級どちらに行くべき?
通常学級と支援学級のどちらに行くかは、専門家とかかわる中でアドバイスをもらうのがもっとも確実です。
通常学級と支援学級のどちらに合っているのかは、子どもによって違います。
発達障害があっても、支援学級より通常学級に通って刺激を受けるほうが伸びやすい子もいれば、支援学級でその子のペースに合わせて学ぶ方が良い子もいるからです。

同じ診断名がついた子でも、十人十色。
一概に「この発達障害は通常学級でいい」などと言い切れるものはないんです
正解は1つではなく、その子の特性や本人の気持ち、学校の環境によって異なります。
一般的な目安として、通常学級では集団の中で過ごし、通常のカリキュラムを受けます。
支援学級は少人数で個別対応が充実しており、学習や生活スキルのサポートが手厚いのが特徴。
選択の際に考えたいポイントは、以下のとおりです。
- 学習面の困り度合い
- 集団生活でのストレスの度合い
- コミュニケーション能力
- 本人の希望や意欲
- 学校側のサポート体制
また、支援学級とは少し違いますが、通級教室という仕組みを使って、通常学級に在籍し続けることも可能です。
通級教室は、特定の時間や科目だけを少人数教室で専門的な指導を受けながら、通常学級に在籍する制度。
この方法を希望する場合には、学校や教育委員会の就学相談を利用してみましょう。
その際、専門家からくわしい制度の利用方法を教えてもらえたり、専門家から見て子どもに適した方法やアドバイスをもらえるでしょう。
発達障害は学校の先生にも伝えるべき?
発達障害やグレーゾーンなど、少しでも発達に不安があるときは、学校の先生に伝えておくことをおすすめします。
先生への情報共有は、子どもに対し適切なサポートをするために欠かせません。
伝える内容としては、以下を参考にしてみてください。
- 診断名と主な特性
- 特に困りやすい場面(急な予定変更・大きな音など)
- 効果的な対応方法(短い指示が有効、ほめると伸びやすいなど)
- 家庭での様子や取り組み
伝え方のポイントは、子どもの困りごとを具体的にすることと、効果的な対応方法もセットで共有することです。
たとえば「うちの子は〇〇が苦手ですが、△△をすると落ち着きます」という伝え方だと、先生にとっても実践しやすく、有効な情報になります。
年度初めの個別面談の機会に先生に伝えることで、タイミングを逃しにくいでしょう。
発達障害で勉強についていけない場合は?
発達障害があると、学校の勉強についていけないことがあります。
特に通常学級に在籍していると、どうしてもクラスで同時に進んでいくため、取り残されてしまうこともあるでしょう。

まめも最初は通常学級に入ったので、3年生くらいから勉強についていくのが困難になり始めました
発達障害児の学習をサポートする基本は、環境を整えることと、スモールステップにすることです。
学習の環境とは、たとえばテレビがついていたり机が散らかっていたり、本人にとって気が散ってしまう要素を極力排除。
集中しやすい空間を作り、スムーズに学習が進むようにしてあげましょう。

休憩を挟みたいときは、タイマーの活用も有効。
「15分やったら休憩」など、タイマーを使って時間の見通しを持たせると、取り組みやすくなったりモチベーションが上がったりするかもしれません。
また、スモールステップで続けるには「1問ずつ」「1ページずつ」と細かく区切る方法がおすすめ。
一度に大量の課題を出すと、見通しを立てるのが苦手な発達障害児は一気にやる気をなくしてしまいます。

大人も、一気に「これやっといて」って大量の書類を渡されたらげんなりしちゃうもんね

本当にその通りですよね!
よくよく考えてみれば「大人にとって辛いことは発達障害児にもしない」というシンプルな話だったりします
また、子どもによってはノートのマス目・行の大きさを変えたり、プリントの余白を大きくしたりする工夫も効果的。
苦手科目があれば学校の先生と相談し、量や形式を調整してもらうことも検討できますし、放課後等デイサービスでフォローしてもらうことも可能です。

余談になりますが、まめは1歳のころ離乳食をぜんぜん食べなかった時期がありました。
困り果てていたのですが、出す量を少しずつにしてみたら、パクパク食べるようになったんです!
たとえばお皿にご飯をのせて出していたものを、ダイソーのおにぎりメーカーを使って、一口サイズのおにぎりにして出すようにしました。
当時まめはまだ言葉が出ていなかったので真相はわかりませんが、おそらく一気にご飯を盛られるのと、小さくで一口で食べられるおにぎりでは、ハードルの高さが違ったのかなと思います。

さすがに1歳だったので、それが発達特性と関係していたかどうかはわかりませんが、特にASDの子はこのように「少しずつだったらクリアできる」ということが多々あります!
発達障害児はいじめられない?
発達障害のある子どもは、コミュニケーションの特性から、友人関係でトラブルになりやすいことがあります。
子どもの話をしっかり聞き、子どもが安心してコミュニケーションをとれる環境を整えてあげましょう。
学校でのトラブルは、担任や養護教諭に早めに相談し、学校側の対応を確認しましょう。
登校渋りや身体症状、また持ち物の紛失など、いじめの兆候がないかも入念にチェックしてくださいね。

同時に、子ども本人のソーシャルスキルを育てることも、長期的に見れば大切なことです。
放課後等デイサービスで行うソーシャルスキルトレーニング(SST)を活用したり、「こういうときはこう言う」という練習を家庭でしたりすることが、本人にとっての助けになるでしょう。
子どもが学校や集団生活などで孤立してしまうことを防ぐため、療育や習いごとなど、安心して過ごせる居場所を複数確保してあげるのもおすすめです。
また、発達障害やグレーゾーンがあるといじめに遭うだけでなく、知らず知らずのうちに加害者側になってしまう可能性もあります。
一般的に、発達障害児がいじめをするというという現実はイメージしづらいでしょう。
しかし、コミュニケーションや人との距離感に課題があるタイプの子は、無意識のうちに人を傷つけてしまうことがあると覚えておきましょう。
かんしゃくやパニックにどう対応すればいい?
かんしゃくやパニックは、感覚過負荷・見通しのなさ・うまく伝えられないフラストレーションなどが原因で起きます。
対応の基本は「刺激を減らし、安全を確保し、落ち着くまで待つ」ことです。
パニック中は、指示や説教はほぼ効果がありません。
泣き叫んでいるうちに、なぜ泣き叫ぶことになったのか、どうやったら止められるのか、どう気持ちを表現したらいいのか、本人にもわからなくなってしまうからです。

かんしゃくを起こした場所が公共の場だったり、騒がしくできない場だったりした場合、可能な限り静かな場所に移動させましょう。
そして、かんしゃくを起こしている子どもを見守るように、そばにいることが最善です。
このとき、頭をなでたりハグをしたりすることで落ち着く子と、逆にヒートアップする子がいます。
子どもの特性を事前に把握しておき、その子が落ち着く方法を知っておきましょう。
たとえば、お気に入りのぬいぐるみを抱っこすれば落ち着く子もいると思いますし、ルーティンに戻れば平常心を取り戻せる子もいます。

パニックが落ち着いたあとで、起きたことを振り返り、次回への対策を一緒に考えましょう。
日常的にできることとしては、パニックを起こす前に「あと5分でおもちゃは終わりね」などと声をかけておいたり、いつもと違うことが起きることを事前に教えておき「こうすれば大丈夫だからね」と安心できる言葉をかけたりするのも良いでしょう。
日常生活で限界を感じたらどうすればいい?
切り替えの苦手さは、発達障害の中でもよくみられる特性です。
対策としては、気持ちや行動を切り替えなければいけない数分前に「事前の予告」をしてあげて、見通しを立てるサポートをするのが効果的でしょう。
たとえば毎朝ブロック遊びをするけれど、10分ほどで出発しなければいけない場合は、出発時間に合わせて一緒にタイマーをオンにします。
「これで、タイマーが鳴ったら家を出ようね」と予告しておくと、子ども本人も「タイマーが鳴ったら終わりにしなければいけないのか」と覚悟を決める助けになるでしょう。

もちろんこれですぐにうまくいくわけではありませんが、気持ちや行動を切り替える練習にはなります◎
タイマーや視覚的なカウントダウンを使うと、言葉だけより伝わりやすいですよ。
また、カウントダウンだと気持ち的に追い込まれてしまう子もいますので、子どもの性格によってはカウントアップを使うのも手です。

たしかに10, 9, 8… って数が減っていくと、追い詰められている気持ちになるかも…

カウントアップだと、たとえ20までと言われたとしても実質「終わりがない」から、気持ちに余裕が持てそうだね!
また、次の活動を楽しみに感じられるよう、未来を想像させることも効果的です。
たとえば「ゲームをやめたら、おやつにしようか」という形で、次の見通しを示してあげましょう。

わが家の場合、まめは次の活動に楽しみを感じられない場合、なかなか切り替えられませんでした。(今も少しそういうところがあります)
毎回毎回、楽しい活動を用意することは難しいですが、できるときは積極的に取り入れたい作戦ですね。
また、ルーティンを毎日一定にすることで「これが終わったら次はこれをする」という流れが、体に馴染んでくれることもあります。
とくにASDの特性がある子は、新しいことは苦手でもルーティン化してしまえば強いので、切り替えが徐々に楽になっていくでしょう。
睡眠や食事のリズムを整えるコツは?
発達障害のある子は、睡眠や偏食の問題が多いといわれています。
睡眠の問題とは、なかなか眠れなかったり、寝たと思っても途中で起きてしまったりすることです。
睡眠については、就寝・起床時間を毎日一定に保つことが基本といえるでしょう。
就寝前の1時間はテレビやタブレットを避け、照明を落としたり間接照明にしたりするなど「眠る準備」を儀式のように行うと、発達障害の子も入眠しやすくなります。

わが家は消灯時間だけはわりとしっかりしてて、小4と小2の現在は、みんなで話し合って21:00にしました

前までは20:00消灯だったけど、それだと自由時間が全然ないし眠くないから、遅くして!って交渉したよ
また、感覚過敏があって眠れない子もいるかもしれません。
その場合は、パジャマの素材や布団の重さ、室温なども見直してみましょう。
もし本人が少しでも説明できるようであれば、気持ちよく眠れる素材のアイテムを一緒に買いに行っても良いですね。

そして偏食問題は、無理に食べさせようとすると逆効果になるので、おすすめされていません。
食材の見た目やにおいの工夫(細かく刻んだり混ぜ込んだり)や、食べられる食品を少しずつ広げる働きかけが効果的でしょう。
もし深刻な偏食がある場合は、栄養士や小児科に相談してみてください。

まめの場合は一般的な好き嫌いレベルだったけど、知り合いのASDっ子は毎食毎食アイスしか食べないというケースも…!

食べものってなると成長に直接影響するから、専門家に相談するのが一番だね
発達障害児のきょうだいへのフォロー方法は?
障害や難病を持つ兄弟姉妹を持つ子どものことを「きょうだい児」といいます。
親の目が障害のある子に向きがちな中で、孤独や我慢を抱えやすい状況を背景に、支援・交流の必要性から広く認識されるようになったそうです。
参考:ダイヤモンドオンライン
そんなきょうだい児、親御さんにとっては発達障害があるないに関係なく、大事な子どもに変わりありません。
対策として大切なのは、きょうだい児だけと過ごす時間を意識的に作ることです。
週に一度でも、その子だけに向き合う「特別な時間」を持てると、安心感につながるでしょう。

また、発達障害について年齢に合わせた言葉で説明してあげることも重要だそうです。
「なぜあの子だけ怒られないの?」という疑問は、きょうだい児にとって自然な感情。
「仕方ないでしょ」「わがまま言わないの」と、きょうだい児の気持ちを否定しないようにしましょう。
また、きょうだい児支援の専門グループや居場所も全国に広がっていますよ。
夫・妻が発達障害を理解してくれない場合は?
夫婦間の温度差って、本当によくある悩みですよね。
発達障害という言葉が浸透し始めたのがここ数年ということもあり、今の子どもたちの親世代であるわたしたちの中には、まだ半信半疑の人もいるでしょう。

実際に間近で見て、育児まで経験しないと、発達障害の大変さってわかりませんからね…
夫婦のどちらかが「障害だとは思えない」「厳しくすれば直る」と考えていると、子どもへの対応がバラバラになり、家庭が不安定になってしまいます。
そこでまず試してほしいのは、専門家の話を一緒に聞くこと。
専門性・権威性・信頼性のある医師や支援者の説明は、配偶者の理解を促すのに効果的でしょう。
日常の困りごとや、子どもの頑張りを具体的に伝えることも、相手の理解を得るのに大切なことです。

話し合う際には、感情論ではなく事実を共有することを意識しましょう。
たとえばその日あったことや、うまくいった声かけ、成長したことなどを報告し合うような形ですね。
個人的には、発達障害児を育てるにあたって「最低でもこれだけは」と思う点は
夫婦が同じだけ子どものことを知っている状態を維持すること
です。
「療育のことはママのほうが知っているからママがやって」
「パパのほうが障害とか受け入れられそうだから調べておいて」
こういうふうに、夫婦のどちらかが障害児のケアを続ける状態が続くのは、とても危険だと思います。
どちらも通院に付き添えるように、どちらも習いごとの送迎ができるように、どちらも学校の面談に行けるように。
子どもの障害のことを、夫婦のどちらに聞いてもスッと答えられるようにしておくのが、基本中の基本だと思います。

もしかすると、まだママさんのほうが子どものことをよく知っている家庭が多いかもしれませんね。
でも、障害児を育てるならそれはあまりにも負担が大きいんです。
両親や親戚にはどう説明したらいい?
夫や妻などパートナーに発達障害を理解してもらうこともそうですが、両親や親戚から理解を得られないというのも、よくある悩みの1つです。
とくに発達障害という認識はここ数年で広まったものですから、ひと昔前に子育てをしていた世代の場合、受け入れるのが難しいかもしれません。

「甘やかしているから」「しつけの問題だ」と言われた人もいることでしょう。
しかし、発達障害は育て方の問題ではなく、脳の神経発達の特性であることを、わかりやすく伝えることが第一歩となるでしょう。
説明する際は、専門家が監修した書籍やリーフレット、NHKの福祉コンテンツなど第三者の情報を活用すると良いでしょう。

両親や親戚は、発達障害を育てるわたしたち親のことを「素人」だと思っているので(それはそうなんですけどね)、専門家の意見を引っ提げて、信頼性の高い情報を提示するのがポイントです
発達障害児を育てるのは容易なことではありませんから、それに対し「甘やかし」「しつけがなってない」と言われれば、感情的な対立になることも考えられますよね。
それを避けるためにも「医師にこう言われた」「療育でこう教わった」という形で伝えると、納得してもらいやすいでしょう。
また「すべての人に理解されなくてもいい」という視点も大切。
両親だけならまだしも、ご近所さんや親戚など、コミュニティに大勢の人がいる場合には、全員に受け入れてもらうことは難しいかもしれません。
無理に説得しようとするよりも「干渉されない距離感を保つ」「子どもを会わせる機会を制限する」という選択も、親御さんの心を守るためには有効ですよ。

うちは実家が遠方なんですが、サポートを頼れない一方で干渉されない距離なので、物理的にはしんどくても精神的にはラクなのかも
親が限界を迎えたときどこに頼ればいい?
発達障害の子どもを育てることは、心身ともに消耗することも多く、親御さんが疲れ切ってしまうのは当然のことですよね。
そんなとき「助けを求める」ことは弱さではなく、子どもを守るために必要なことです。
頼れる場所としては、たとえば以下のような場所があります。
| 専門機関 | できること |
| 発達障害者支援センター | 発達障害に特化した総合相談窓口 日常生活や就労、学校生活の悩みを相談できる 医療機関や福祉サービスを紹介してもらえる |
| 子育て短期支援事業 | 緊急時のための一時預かりサービス 保護者がリフレッシュしたいとき子どもを預かってくれる |
| 相談支援専門員 | 障害児通所支援(放課後等デイサービスや児童発達支援)を 利用するための「障害児支援利用計画」を作成してくれる |
| 親の会・自助グループ | 地元の学校事情や放課後デイの評判など リアルな情報を得られる |
| SNSコミュニティ | 特性やパターンに応じた情報収集ができる 気兼ねなく悩みを相談しあえる仲間ができる お互いが合意すれば親子で会うこともできる |
| 幼稚園や保育園 | 医療機関や福祉サービスを紹介してもらえる 子どもの日常生活について助言してもらえる 就学前の相談ができる |
| カウンセリング | ペアレント・トレーニング(特性に合わせた関わり方) を教えてもらえる |
| 小児科(発達外来・育児外来) | 診断や発達検査をしてもらえる 発達や育児に関する相談に乗ってもらえる 定期的な受診で経過観察をしてもらえる 必要に応じて診断書などの書類を発行してもらえる (手当の申請などに必要) |
SNSコミュニティなどは個人で自由に加入したり、つながったりすることができ、心の安定につながるでしょう。
しかし、より専門的な意見や対応を求める場合には、まず「相談支援専門員」や「発達障害者支援センター」につながることをおすすめします。
そこを拠点として、他のサービスを組み合わせていくと、保護者の負担を解消しながらも子どもにとって良い道を切り開いてあげられるでしょう。
安定した将来のために今からできることは?
将来への漠然とした不安は、多くの親御さんが抱えていますよね。
それは発達障害の有無にかかわらず、子を持つ親なら誰もが不安視する部分だと思います。
まず知っておきたいのは、発達障害の子どもが使える社会的なサポートは年々充実しているということです。

就学後は支援学級・特別支援学校・通級などの選択肢があり、就労に向けては就労移行支援事業所・ジョブコーチ・障害者雇用枠などの制度があります。
自立に向けた支援も、グループホームや生活訓練など多岐にわたるんです。
今からできることは、子どもの特性を理解し得意なことを伸ばしたり、必要な支援につなげたりすること。
専門家のサポートを頼りつつ、できることを少しずつ増やしていくことで、子どもが持つ可能性をさらに拡大してあげることができるでしょう。

まだ幼い段階ならば、先のことを心配しすぎず、今の困りごとを一つひとつ丁寧に解決していくことを優先しましょう。
今できることをこなしていくことが、結果的に将来につながるからです。
また、親御さんが1人で抱え込まず、専門機関と長期的な信頼関係を築いておくことも、大きな安心材料になりますよ。

つまずいたとき初めて専門家を頼ると、子どもの特性から療育利用歴までさかのぼって話さなければならず、それが面倒に感じてしまう人もいます。
最初から専門家とゆるくでもつながっておけば、いざというとき頼れてありがたいですよ
園や学校での引継、療育との連携など、さまざまな専門家がかかわる際に「その子の情報を1冊にまとめたファイル」というのが存在します。
地域によって呼び名が違い「スマイルブック」や「つなぐシート」などと呼ばれています。
文部科学省や厚生労働省が推進しているものなので、気になった場合はお住まいの自治体に聞いてみて、それを記入しておくと良いでしょう。
そして、今の所属(幼稚園・保育園・学校)に提出しておくと、そこで保管してくれて、何かあったときにそのファイルを参照しながら対応していく…という形になります。

そのファイルを書いておけば、専門家につながるとき最初から説明する手間も省けますよ◎
まとめ
発達障害育児には、診断・療育・学校・日常生活・親のメンタルと、さまざまな壁がありますよね。
発達障害児育児10年目のわたしは、完璧な親である必要はないと感じています。
そして、発達障害があっても知的障害があっても、必ず道はある。
それだけで「詰む」なんてことはありません。
子どものことを考え、情報を集め、この記事にたどり着いたあなたは、すでに十分に向き合っているのではないでしょうか。
ひとつずつ、一緒に乗り越えていきましょう!

























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